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スーパースプレッダーは無症候性感染者が多い?大阪大学の免疫学者が語る新型コロナウイルスについて

欧州でも中国同様、無症候性感染者が市中に広がっており、突然爆発的に患者が急増する「オーバーシュート現象」が起きています。大阪大学の免疫学者である宮坂昌之氏によれば、新型コロナウイルスは感染力が強く、無症候性病原体保有者の数は多く、感染すると14日間以内に発症するため感染を広げてしまう可能性があるということです。

人から人にうつる割合は社会的距離によって異なり、日本では1人が1人程度にしか感染させていませんが、スーパースプレッダーは無症候性感染者である可能性が高いとされています。

感染拡大を防ぐためには、無症候性病原体保有者を把握することが重要であるとされています。

密閉された空間では、ウイルスを含んだ飛沫が長時間空気中を漂うため、クラスター(感染者の集団)が発生しやすくなるとされています。このため、屋形船やライブハウスなどで密集・密接することは感染リスクが高くなると考えられます。

さらに、集団免疫についても、新しい病原体にはまったく抵抗性がないという概念に改訂が必要であると宮坂氏は指摘しています。自然免疫機構にも何らかの記憶のようなものがあることが認められ始めており、十分に強い自然免疫機構を持っている人は、獲得免疫機構でなくてもウイルスを追い出すことができる可能性があるとのことです。

最後に、新型コロナウイルスのワクチン開発についても触れられました。動物実験を終えて臨床試験に入った国もありますが、現実的には最低でも2年はかかるとされています。

現状ではワクチンがないため、封じ込めと遅延・緩和施策が必須とされます。とくに無症候性病原体保有者を把握し、感染を広げないようにすることが重要であるということです。

ソース記事:https://news.yahoo.co.jp/byline/kimuramasato/20200322-00169018/

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