日本発の「ワンダードラッグ」であるイベルメクチンが、新型コロナウイルスの増殖抑制に効果があるとオーストラリアの研究グループが発表した。イベルメクチンは、北里研究所にいた大村智氏が静岡県の土壌から採取した放線菌から作り出されたアベルメクチンという物質からできた薬剤であり、数多くの寄生虫感染症に効果があることが証明されてきた。
アベルメクチンから開発されたイベルメクチンは特許が切れており、約30年間に渡ってヒトの寄生虫感染症の薬剤として広汎に使用され、FDAにも承認されている。
また、妊娠中の使用に関してはっきりとわかっていないが、有害事象の報告はないとされている。研究グループによるin vitro試験では、イベルメクチンによって新型コロナウイルスのタンパク質生成を阻害し、増殖を強く抑制することが観察された。
ただし、まだ実験室内の結果であり、正式な治療薬として承認を受けるためには、さらなる研究が必要である。新型コロナ感染症に対する治療薬の開発は喫緊の課題であり、イベルメクチンという日本発の治療薬に期待が寄せられる。
ソース記事:https://news.yahoo.co.jp/byline/ishidamasahiko/20200408-00172075/