年末に近づくにつれ、2023年3月15日までに行われる確定申告について考え始める人も多いことだろう。確定申告を戸惑わずに済ますための方法があり、医療費控除を活用するのはそのひとつである。
医療費控除は、年間で支払った医療費が10万円を超えた場合、数千円から数万円のお金が1か月~1か月半後に戻るという制度である。例えば、会社員なら、所得税が還付されたり、住民税が安くなったりする節税は貴重なので、上手に活用することができる。
医療費控除で戻ってくる金額は、申告する人の所得税率で変わってくる。家族に収入がある場合は、収入が多くて所得税率の高い人が、家族の分もまとめて申告するのが一番お得である。
ただし、申告可能な条件を守らなければならない。総所得が200万円未満で、医療費の合計が10万円以上の場合に申告することができるので注意が必要である。
医療費控除の対象になるもの・ならないものを把握し、確定申告に必要な書類を整えておくことも重要である。病院の治療費や入院費は「治療目的」に該当するものが対象になる。
健康診断や人間ドックで病気が見つかった時、入院で治療のために購入した身の回り品、新型コロナウイルスの陽性が判明したときの自費抗原検査・PCR検査費用、禁煙治療の費用、がん治療の費用なども医療費控除の対象になる。
一方、ビタミン剤や栄養ドリンクなど、健康や美容を目的としたものは対象外である。
交通費についても、通院のための公共交通機関を利用した場合は控除の対象になるので、交通費の種類によって控除対象が違うことに注意する必要がある。医療費控除を利用することで、ある程度経済的な負担を軽減することができ、節税にもつながるので、現状で医療費を支払っている人は積極的に利用することをおすすめする。
ソース記事:https://news.yahoo.co.jp/articles/d68316133b0f5593cd4c6ad756beeb7440dc8c6b