韓国の人気音楽グループ「BTS（防弾少年団）」のコンサートの記録映画が、ロシアの2都市で相次いで中止されたことが報じられました。BTSのドキュメンタリー映画『BTSワールドツアー:ラブ・ユアセルフ・イン・ソウル』は、2018年にソウルの五輪スタジアムで行われたコンサートを記録したもので、1月26日からロシア、ベラルーシ、アルメニア、カザフスタン、ウクライナで上映される予定でした。
ダゲスタン共和国では800人以上の地元のBTSファンが上映を望み、映画館でチケット販売が始まりましたが、ダゲスタン共和国内の「道徳の守護者」と名乗るグループが、BTSのホモセクシュアルなプロモーション、非道徳行為に反対する旨のメッセージをソーシャルメディアに掲載するなど、上映中止の圧力をかけました。
これを受けて、映画館が上映を中止すると、BTSファンは、隣接するグロズヌイに移動して、ドキュメンタリー映画を鑑賞しに行くよう呼びかけました。また、外国のアーティストを文化的に受け入れられないロシアの保守化についても言及されました。
同性愛者に対する反感は、依然として強く残っており、同性愛宣伝禁止法が2013年に成立しました。この法律は、「児童や未成年者の健康と健全な発育を守るため」と称され、未成年者に「非伝統的な性的関係」を宣伝する個人や法人に罰金が課せられ、マスメディアやインターネット上で宣伝活動を行った場合は、重い罰金が科せられることになっています。
BTSはこれまでの活動で数多くの文化摩擦を引き起こしてきましたが、その反面、「ビルボード200」で韓国の歌手として初めてアルバムが1位になり、世界的な注目を集めるようになりました。
ソース記事：https://news.yahoo.co.jp/byline/kimuramasato/20190108-00110505/
