新型コロナウイルス感染症が収束の目処がたたない中、WHOが第2波の警告を出したことから、多くの専門家も同様の見解を示している。さらに、米国ハーバード公衆衛生大学院の研究グループによるシミュレーションモデルによれば、新型コロナウイルスも他のコロナウイルスと同じように夏季に収束し、寒くなってきてから流行が拡大することを前提としており、最悪2024年まで大規模な集会の規制やソーシャルディスタンスによる防護が必要かもしれないとしている。
このような事態が現実となる場合、ワクチンや有効な治療薬がまだない状況では医療インフラの許容量を超え、医療崩壊を引き起こす危険性があるということ。
また、米国シカゴ大学の研究グループは、ワクチンの開発が最も効果的だが、ワクチンの開発には12ヶ月から18ヶ月かかるため、ワクチンに期待できるかどうかは不明だとしている。
現状では、高齢者や重症化リスクの高い疾患を持つ最も脆弱な集団に対する公衆衛生的な政策を続けるしかないということ。
新型コロナ感染症の第2波に備えるためには、個人だけでなく集団の感染状態を把握することが重要で、そのためにはPCR検査や抗原・抗体検査を徹底することが必須とされる。
また、新型コロナ感染症とよく似た症状を起こす他の疾患との区分けがしっかり診察できないケースもあるため、適切な治療を施し、医療崩壊を防ぐような仕組みを作っておくことが重要だということ。
現在、国内の医療体制は第1波ですでに疲弊しきっており、第2波の来襲に備え、医療体制が崩壊しないよう、患者さんの重症化を防ぐようにしておく必要がある。
ソース記事:https://news.yahoo.co.jp/byline/ishidamasahiko/20200530-00181099