マスギャザリングとは、大勢の人が一つの場所に同時に集まることを指します。国内外で開催される国際イベントにおいても、このような集団が発生することがあり、感染症のアウトブレイクにつながるリスクがあることが示されています。
過去には、ハッジや世界スカウトジャンボリーなどのイベントで髄膜炎菌感染症のアウトブレイクが報告された例があり、国内でも大学祭や花火大会で食中毒や腸管出血性大腸菌O157などの感染症が発生したことがあります。
新型コロナウイルス感染症については、東京オリンピック・パラリンピックでは無観客で開催されることとなったため、競技場におけるマスギャザリングによる感染リスクは低くなりました。
しかし、パラリンピックで有観客開催が検討されており、今後も国内において多人数の集団が生じるイベントが予定されているため、感染症の予防には引き続き注意が必要です。
具体的には、麻しん、風しん、おたふく、水痘や性感染症、蚊媒介感染症、インフルエンザ、感染性腸炎などがマスギャザリングで発生しうる感染症の一部として指摘され、国や自治体もサーベイランスを徹底することで、早期に拡大を抑えるよう努めています。
周知されている感染対策(マスク着用、3密回避、手洗い)に加え、ワクチン接種や、蚊に刺されないための虫よけなど、予防策も検討することが重要です。
ソース記事:https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/20210724-00249583