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東京の抗体検査、陽性率は0.6% 感染広がりは「集団免疫閾値60%」仮説とは異なり、IgM型抗体は出にくいとの調査結果が示唆する可能性もある 

先日、東京大学先端科学技術研究センターの児玉龍彦名誉教授(がん・代謝プロジェクトリーダー)らのチームが実施した新型コロナウイルスの抗体検査の結果、東京都での陽性率は500検体中3例で0.6%だったことが明らかになった。

加藤勝信厚生労働相も東北6県と東京都で行った献血者の抗体検査で0.4%~0.6%程度の陽性率が出たことを発表している。また、東京都の10代から50代の人口全体の感染率が約0.6%であることから、児玉氏は「一般的な東京都の罹患率として信頼性が高い」と考え、東京都の人口の0.6%に相当する約8万人が感染しているとすることができると語った。

ただし、この結果は集団免疫を実現するには遠い数字であることから、まだまだ警戒が必要だ。

一方、児玉教授は、新型コロナウイルスについて精密に計測すると、B型肝炎のように、抗体の出方が異なることを指摘している。児玉教授は、東アジア 地域には何種類かの新型コロナウイルス感染毒株が存在する可能性があり、その中にはIgGが先に反応する免疫を持つものがあったとする仮説を提示している。

ただし、これはまだ、学問的な仮説であり、今後の研究が進められる必要があるとのことだ。

米エール大学の岩崎明子教授は、日本で新型コロナの症例が少ない理由について、日本の文化やマスクの着用など5つの仮説を提示している。この中で、日本文化が社会的に距離を置くものであるため、感染拡大を防いだ可能性があるという仮説が挙げられている。

今後も、新型コロナウイルスの拡大を防ぐためには、引き続き手洗いやマスクの着用、社交距離の確保などの対策が必要であり、集団免疫を実現するにはまだまだ時間が必要であることがわかった。

ソース記事:https://news.yahoo.co.jp/byline/kimuramasato/20200520-00179344

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