子宮頸がんの原因とされるヒトパピローマウイルス（HPV）のワクチン接種に関して、複数回必要な接種を1回に減らす国が増えていることが報じられました。
この動きは、世界保健機関（WHO）がHPVワクチンが1回の接種でも効果的であるとの見解を示したことがきっかけとなっています。この見解を受けて、財政負担や品不足の問題が緩和され、発展途上国でもHPVワクチンの普及が期待されています。
WHOは子宮頸がんの根絶を目指し、15歳までの女性のワクチン接種率を9割にするとの目標を掲げています。しかし、2021年の接種率はわずか15%にとどまっており、特に途上国での普及が進んでいませんでした。
その背景には、薬剤費や事業費の負担が重く、ワクチンの供給も不足していたことや、2回目の接種を受けるための連絡が困難であったという事情がありました。
昨年4月、WHOがHPVワクチンの1回接種も可能であるとの見解を示しました。この見解は、国際がん研究機関（IARC）がインドで実施した臨床試験に基づいており、1回の接種でも10年にわたって免疫反応が保たれ、効果が持続する可能性が示されたためです。
このニュースは、HPVワクチンの1回接種でも効果的であることが科学的に証明されたことや、途上国でのワクチン普及の推進が期待されるという点で非常に意義深いものです。
HPVによる子宮頸がんの予防は非常に重要であり、適切な接種が広まることで、多くの女性の命や健康を守ることができるでしょう。今後は、途上国でもワクチンの供給や普及が進むことを期待しています。
ソース記事：https://news.yahoo.co.jp/articles/1cbb57804b46beef8866768a6a22e571ad4fce0b
