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包括的性教育の中身とUNESCOのガイダンスについて

9〜12歳の子どもを対象とした包括的性教育の中身について、「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」に基づいて解説されています。

まず、9〜12歳は子どもにとって身体の変化や恋愛感情の芽生えなどが起こる時期です。この時期に子どもが身体の変化や心の変化に戸惑いを覚えることがあります。

その前に、身体や心の変化が当たり前であり、自分自身が成長していく過程であり、人それぞれ違うことを理解してもらう必要があります。

包括的性教育の第一のキーコンセプトは、「人を好きになることの素晴らしさを知ろう」というものです。9〜12歳では、成長に従って自分の感情の表現方法が変化していくことを伝えます。

また、人を好きになる気持ちは自然で素晴らしい体験であり、友情や愛情をもとに健康的な人間関係を築くことが自分と相手の幸福感につながることを子どもに理解してもらいたいとされています。

また、子どもの恋愛対象が異性に限らないことも伝える必要があります。

第二のキーコンセプトは、「世界の人権に目を向けよう」というものです。子どもには、法律や国際協定によって保護されている人権について学ばせるべきです。

例えば、「子どもの権利条約」では子どもの生きる権利や育つ権利などが定められています。また、戦争や人権に関する報道を通じて、子どもに国内外の人権問題について考えさせる機会を与えることも大切です。

第三のキーコンセプトは、「多様なセクシュアリティを知ろう」というものです。近年の調査では、LGBTQ+の割合が約8.9%とされています。子どもには、多様なセクシュアリティをもつ人が存在することを理解させ、ジェンダーの問題について自己を含めて考える意識を育てる必要があります。

また、ジェンダーに基づく暴力に遭った場合には、信頼できる大人に相談する方法を教えることも重要です。

第四のキーコンセプトは、「自分の身体を守ろう」というものです。特にプライベートパーツや身体のプライバシーについて配慮しなければならない場面で、子どもに自身の権利を理解させる必要があります。

インターネットの普及により、性的な情報への接触が増えており、正しい知識を持つ前に誤った情報に触れる可能性も高まっています。そのため、性的なコンテンツが誤った描写をしていることを早いうちに伝え、自撮りによる被害も防ぐための注意喚起も行うべきです。

第五のキーコンセプトは、「自分で意思決定をしよう」というものです。この時期には友人からの影響が強くなりますが、子どもには自分自身の意見を持ち、嫌なことにははっきりと「No」と言える姿勢を育てるべきです。

自分の行動には責任が伴うことを理解させることも重要です。

最後のキーコンセプトは、「身体について正しい知識を増やそう」というものです。この時期には、身体の変化を実感する子どもが多くなります。そのため、生殖に関する正確な知識を身につけることが必要です。

以上が、9〜12歳の子どもを対象とした包括的性教育の一部です。こうした教育を通じて、子どもたちが健康的な性自認を持ち、自分自身と他人を尊重することができる社会を築くことが目指されています。

ソース記事:https://news.yahoo.co.jp/byline/shigemidaisuke/20221004-00317694

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