トランプ大統領が新型コロナウイルスの治療法として回復者血漿を緊急承認したことが報じられました。回復者血漿療法とは、新型コロナに感染し回復した人の血漿を使用して新たに感染した患者の治療に役立てる方法です。
回復者血漿には新型コロナウイルスに対する抗体が含まれており、これを投与することで感染を抑える効果が期待されます。
回復者血漿療法は古典的な治療法の一つであり、スペイン風邪やエボラ出血熱などの重症感染症や、SARSやMERSなどにも使用されてきました。アメリカや中国などでの臨床研究では、中等症の患者には有効性が示されましたが、患者全体や重症グループでは有効性が示されなかった可能性もあります。
日本国内でも国立国際医療研究センターが回復者血漿投与の臨床研究を準備中であり、既に回復者の抗体測定や血漿の採取・保存が行われています。回復者血漿は特定の条件を満たした回復者から採取され、通常は血球分離機を使用して行われます。
採取後の血漿は冷凍庫で保存され、新たに感染した患者の治療に使用される予定です。
しかし、回復者血漿療法の安全性については懸念が報じられています。輸血によって感染症を起こす可能性や、副作用のリスクがあるため、注意が必要です。
今後、回復者血漿療法の効果や安全性についてさらなる研究が進められることが期待されます。また、回復者血漿の提供や治療への参加に関心がある方は、国立国際医療研究センターのホームページを確認し、注意事項を守って行動してください。
新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐためにも、正確な情報に基づいた行動が重要です。
ソース記事：https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/20200824-00193605
