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「2030年までに男女平等を実現するためにはまだ80年かかる」と国連女性機関事務局長 ムランボ=ヌクカが指摘

プムジレ・ムランボ=ヌクカ国連女性機関事務局長は、1995年に開催された第4回世界女性会議で目指された北京宣言から20年後の2030年までに、男女平等を実現するための取り組みを呼びかけました。

この20年間で教育面での男女格差が縮小し、妊産婦の死亡率や疾病罹患率が減少したことなど、いくつかの前進がありました。しかし、男女平等を完全に実現するためには、まだ多くの課題が存在しています。

具体的には、若い女性が貧困に直面しており、同じ仕事でも男性よりも低い収入を得ている場合があります。また、アフリカでは女性が作物生産の大部分を担っているにも関わらず、女性が所有する土地の割合は非常に低いです。

さらに、性暴力やHIV感染の問題も根深い存在です。毎日800人の女性が出産で命を落としている現実もあります。

男女平等を実現するためには、予算の制約がありますし、現在のペースでは完全な50-50の平等を達成するにはまだ80年かかると言われています。しかし、女性の社会進出や子育ての支援策が整備されるなど、さまざまな取り組みが行われています。

また、男女平等は人口減少問題や格差の解消にも関連しています。OECDのデータによると、女性の就業率が上がれば合計特殊出生率も回復するという相関関係があることが示されています。

さらに、国際的な企業や大学も男女平等に取り組む活動に参加しています。

日本の場合、女性の就業率や教育を受けた割合は他のOECD諸国よりも高いですが、男女間の賃金格差や役員の性別比率など、まだ課題があります。また、男性が家事や子育てをほとんど手伝わないという現実もあります。

男女平等の実現には、国内外での取り組みが必要です。女性の活躍や参画を促進する政策の充実、男性の意識改革、社会全体の価値観の変革などが求められます。

これにより、より公平で包括的な社会が築かれることを期待しましょう。

ソース記事:https://news.yahoo.co.jp/byline/kimuramasato/20150614-00046637

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