新型コロナウイルス感染症の流行において、子どもの感染事例が増加しているというニュースです。
年齢別の感染者数を見ると、日本国内では20代が最も多く、10歳未満や10代は感染者数が少ない傾向があります。この理由として、子どもは大人と比べて感染しにくい傾向があるとされています。
疫学的な検討からも、同じ新型コロナ患者と接触した場合には大人は感染するが子どもは感染しないというケースがよく見られると述べられています。
また、年齢によって感受性の違いがあり、年齢が低いほど感受性が低くなります。子どもの場合は細胞内に侵入する際に結合するACE2受容体の発現量が少ないため、感染しにくいと考えられています。
さらに、子どもは感染しても無症状になることが多いとの報告もあります。
しかし、現在広がっている変異株に関しては、子どもへの感染が増える可能性が指摘されています。そのため、子どもが感染源となることは少ないとされていましたが、変異株が広まれば子どもでの感染事例も増える可能性があるとのことです。
学校内でのクラスター発生については、報道によれば少ないとされています。学校では文部科学省の基準に基づいた感染対策を行っており、子どもが感染しにくい性質と併せてクラスターの発生を抑えていると考えられます。
子どもが感染しないようにするためには、大人が感染せずに家庭にウイルスを持ち込まないことが重要です。実際に、子どもの感染例の大半は親からの感染によるものであり、家庭内での感染が主な要因となっています。
以上のことから、子どもが感染源となる可能性はあるものの、大人と比べるとそれほど高くはないとされています。子どもの感染を防ぐためには、大人が感染予防策を徹底し、家庭内での感染リスクを抑えることが重要です。
ソース記事:https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/20210106-00215943