本記事では、「がんは他の人にうつるのか？」という疑問について解説されています。まず結論として、がん細胞が他人にうつってがんになることはほとんどありません。
ただし、特殊な状況では例外があります。
がん細胞は体外では非常に弱いため、日常環境では生き延びることができません。そのため、がん細胞が机やドアノブなどに付着しても、乾燥して栄養素のない環境ではすぐに死滅してしまいます。
一方、ウイルスは細胞とは異なる能力を持ち、過酷な環境でも生き残ることができるため、感染力があります。しかし、がん細胞は他人の体内に入ると、免疫細胞によって攻撃されて排除されます。
ただし、免疫が著しく低下している人の体内に、生きたがん細胞が入る特殊な状況では、がん細胞が増殖し腫瘍を形成する可能性があります。免疫の著しい低下は、臓器移植後や自己免疫疾患などで免疫抑制薬を服用している場合や、HIVなど免疫低下を引き起こす病気がある場合にみられます。
しかし、通常の疲労や一時的な免疫低下では、他人のがん細胞が入っても問題はありません。
特殊な状況としては、臓器移植や輸血が挙げられます。臓器移植や輸血では、細胞が生き残るための環境を整えており、がん細胞が生きたまま入る可能性があります。
ただし、これらの状況も、免疫抑制状態の人に限定されます。
一般的には、がん細胞は他人にうつることは起こらないと言えます。この理由は、がん細胞が体外で弱く、免疫細胞によって攻撃されるためです。しかしながら、特殊な状況では注意が必要です。
一般的な免疫低下や疲労では他人のがん細胞がうつることはありませんので、安心して付き合いを続けることができます。
ソース記事：https://news.yahoo.co.jp/byline/osukasatoru/20220407-00275865
